2019年03月29日

 

前回に引き続き石巻ローカルベンチャー発表会のレポートです。

今回は第二部、ローカルベンチャー最終審査会について。

 

ローカルベンチャー最終審査会ではイシノマキオモシロ不動産大作戦と石巻版松下村塾の受講生が発表を行います。

 

審査員には石巻市長 亀山紘 氏と、一般社団法人石巻観光協会会長 後藤宗徳 氏にお越しいただいています。

 

 


 

 

不動産を通じてクリエイターへの支援を 若林明宏さん

 

 

まずは本日出張で来られなくなってしまったオモシロ不動産大作戦参加者の若林さんの代理として巻組の渡邊さんが発表します。(若林さんは写真右から二番目)

 

もともと大手保険会社の海外駐在員だった若林さんは、石巻工房で作られる家具に惚れ込み、石巻工房と関わりつつ事業を起こすために去年石巻に移住されました。今は石巻工房で海外貿易の担当をしながら、家具作りを学んでいます。今日も東京で石巻工房の展示会に出張中です。

 

なぜこのプログラムに参加したかというと、石巻工房の仕事をもっと広げて行きたいという思いがあったからです。東京でもビルを所有しており、不動産業も行っている若林さんは石巻でも不動産投資を行いたいと計画しています。石巻に石巻工房のショールームとしての機能を持った物件を建てる予定です。また、もう一つの切り口として木工×鉄鋼ができる工房もその中につくり、何かやっていきたいと考えているそうです。もともと実家では自転車を作っていた背景があり、それを復活できないかとも考えています。サイクルツーリズムの拠点にできないかとも思考中です。

 

このイシノマキオモシロ不動産大作戦に参加してい学んだことは、不動産業はただ単に資産運用をするという仕事では無く、クリエイターや中小起業への支援になるという点です。その点に非常に衝撃を受け、中小起業への支援はお金に夜支援だけで無く、信用担保をうまく利用することで大きな支援にもつながると感じたそうです。

 

 

コメント

 

亀山市長:海外駐在員というハイキャリアから石巻に来ているということに驚きました。木工×鉄鋼はなにか構想があれば伺いたいです。また、今年もリボーンアートフェスティバルを通じてかなりの人数のクリエイターがやってきます。そういった人たちに移住してもらえるような取り組みが期待できるとおもいますが、何かあれば伺いたいです。

 

渡邊さん:本人では無いので聞いた事でしか話せないですが、自身は製作は学びますがメインでは担当しないという方針でした。興味があるようなクリエイターを呼び込み、製作の拠点にしていきたいと思っていました。場所を提供できるパトロンになることで、アーティストの活動支援をしていけるのではと考えているともうかがいました。また、東京でも空き家を借りて、石巻のクリエイターが自由に動けるような拠点も作りたいとおっしゃっていました。

 

後藤会長:木工の自転車が非常に高価ですが流行って来ています。木工に携わりながら自転車をやりたいのであれば、ぜひそういったものも石巻からできればと思います。サイクルツーリズムは我々も取り組んでいるところなので、ぜひ拠点としての役割もバックアップしていきたいです。出張から戻ったらぜひ一度お話をしましょう!

 

 


 

 

自伐林業循環型リノベーションでローカルベンチャー創出・石巻版トキワ荘 島田暢さん

 

 

鹿児島出身の島田さんは高校卒業後、名古屋で重機オペレーターをしていました。震災があり、ボランティアをしながら石巻に移住。そこではまぐり浜と出会い、松下村塾講師の亀山さん達と共に一般社団法人はまのねを立ち上げ、その理事としてはまぐり浜再生プロジェクトを行って来ました。

 

オモシロ不動産大作戦の全てのコースに参加してきた島田さんは、地元の不動産屋さんからオモシロい物件を紹介していただき、そこで事業を始めることに。その物件は築60年ほどの空き家で、家と土地の価値よりも解体の費用がかかってしまい、貸そうとしても修理が必要で貸すこともできず、放置することしかできていませんでした。そんな物件を島田さんは格安で譲っていただき、”自伐林業循環型リノベーションでローカルベンチャー創出・石巻版トキワ荘”というプロジェクトをはじめました。実はこのプロジェクト、先日行われた石巻市主催の第4回 石巻市創業ビジネスグランプリで最優秀賞を受賞していらっしゃいます。

 

トキワ荘とは石巻出身の石ノ森章太郎をはじめ、手塚治虫など、著名な漫画家が居住していた漫画の聖地とも言われる物件です。このプロジェクトでは空き家をシェアハウスとして完成させ、ローカルベンチャーが住み着き、様々なチャレンジが生まれたり、地域の魅力を発信していくことが島田さんの目論見です。

 

自伐林業は放置されている山で間伐を行い、他の木をより価値ある木に育てて行く、循環型の林業を行います。間伐で間引いた木材を利用してリノベーションを行っています。最後に一ヶ月ほどのリノベーション作業風景を2分程度の動画にまとめて見せてくださいました。

 

コメント

 

亀山市長:一人で行っているとい印象が強かったですが、どのあたりまでをやっているのでしょうか。ビジネスとしてはどの部分がメインになるかも伺いたいです。私も林業の活性化は非常に大切だとおもっていますが、もしなにか考えがあれば伺いたいです。

 

島田さん:間伐からリノベーション、事業化まで全てを一人で行っています。ビジネスとしてはシェアハウスとしての家賃収入がメインです。自分がやっている林業はどうしても小さな自伐林業しかできないので、山主さんから一部を譲り受けてやっているという状況です。今の日本の林業は欧米式の林業で、ある程度の年数をかけて育った木材を伐採し、チップにして燃料にしています。欧米には土地が広大にあるから成り立ちますが、日本でやっていくと、山もだめになってしまい、木材の価値も低くなります。そうではなくうまく間伐を行って、100年かけて1本の木材の価値を高めつつ育てるのが日本に向いているのでは無いかと思っている。

 

後藤会長:どれぐらいの工数・工費で行っているのでしょうか?

 

島田さん:約5ヶ月の期間で、200万程度で現在リノベーション中です。大体2年ほどで回収できる見込みです。

 

後藤会長:なるほど。それだと多少不調だったとしても、3~4年でも回収ができそうですね。今後に期待しています。頑張ってください。

 

 


 

 

ありのままに本質を引き出す 一次産業専門セラピスト 早坂真由美さん

 

 

早坂さんは松下村塾とオモシロ不動産大作戦・スタートアップコースの2つをこれまで受講してきました。仙台出身で高校卒業後20年間東京に在住。ETIC.さんからチャレンジの場として石巻をご紹介をいただき、石巻で挑戦しようと思い移住。3月31日にタイ古式マッサージの店をオープン予定です。

 

“ありのままに本質を引き出す”をテーマにマッサージを行いたいという早坂さん。なぜ石巻でタイ古式マッサージなのか。早坂さんのリサーチの結果、石巻ではマッサージを施術する場所たたくさんあるのですが、タイ古式マッサージが一つも無いことが分かりました。タイ古式マッサージは二人で行うヨガとも言われており、施術者と被術者が呼吸を合わせて行うマッサージです。呼吸法を用いることで、瞑想状態となりリラックス効果も得られます。他のマッサージはベッドなどに寝ているだけのことが多いですが、タイ古式マッサージはマットの上で二人が呼吸を合わせて流動的に動くの体への負担が非常に小さいです。ここで、松下村塾講師の亀山さんに実際に施術をしながら解説をしてくださいました。

 

 

 

このように二人で息を合わせて作り上げていきます。今後の事業のあり方としては一次産業に入り込み、工場の福利厚生として利用されたり、空き家を活用して色々な場所で行うことで、仕事や生き方のパフォーマンスが上がることを期待しています。

 

コメント

 

亀山市長:人間にもメンテナスが必要だというお考えをもう少し聞かせてください。また、今後の事業は空き家を利用するのがメインになりますか?

 

早坂さん:生きていく上でストレスはなかなか避けられません。ストレスが溜まると神経が圧縮・圧迫され、それによって筋肉が固まってしまいます。逆に、その筋肉をほぐすことで神経が弛緩し、疲れとストレスが抜けていき心のメンテナンスにもなります。

 

後藤会長:将来的にチームを編成したり、複数人でやっていったりという構想はありますか?

 

早坂さん:近くのcommon-shipで行われている部活動制度を利用して、癒やし部という活動を初めました。そこから少しずつ広がればと思っています。

 

後藤会長:アドバイスとして、日本に来る外国人観光客で、ローカルな場所を観光しながらマッサージを受けるというパッケージはかなり好評だと思う。ぜひ観光系の団体との連携を。

 

 


 

コミュニティーナースとしてのマイプラン 平野亜紀さん

 

 

平野さんは地域おこし協力隊として熊本県からやってきました。コミュニティーナースとは住民の生活圏内にいる看護師のこと。基本的に看護師に出会うのは病気になってからや命が危険な状態になってからが多いです。もっと早く、身近に出会うことができていれば病の状態も変わっていたかもしれない。そういった思いから始まったのがコミュニティーナースです。今は石巻の北上地区に入って、自主事業として行っています。

 

石巻に入ってからやってきたことは、まずは住民さんと仲良くなっていくこと。今は地域自治システムの構築に向けて全住民アンケートを行っています。今まで見えていなかった部分で、地域の役に立ちたいという高齢者の方も多くいらっしゃいました。食事についてのアンケートでは家族が買い物をしてくれているから大丈夫という声が多かったが、実際に訪問してみると冷凍食品やコンビニのお惣菜を食べている方が多いこともみえて来たりしています。

 

最終的には空き家を利用してお茶っこの集まりの場を作りながらコミュニティーナースをやって行きたいと思っています。まだまだ自主事業ですが、何か辛い思いを抱えた人たちに焦点を当てて行きたいという思いはあるので、心のケアをなんとか事業化して行きたい。丁寧に関わりながらこれからもやっていきたいと思います。

 

コメント

 

市長:地域包括ケアの中で、事業を起こすとするとどのようなものを考えていますか?また、医療と介護分野との連携も必要になって来ると思いますが、そこも何か考えがあれば教えてください。

 

平野さん:他のコミュニティーナースの場合も、地域おこし協力隊として入りる場合が多く、その期間が終わったら事業を立ち上げて地域を見回るコミュニティナースを行っている人達がいます。そういう枠に囚われずにやっている人も多く、訪問看護ステーションを立ち上げた人も。連携についても私自身も重要だと思っていますが、まだ石巻でそういった人とは出会えていません。コミュニティナースに興味を持っている人がいないか探している状況です。

 

後藤会長:石巻は特に半島部も高齢化が進んでいます。北上地区も似たような状況だと思いますが、地域おこし協力隊の期間が終わった時に事業化できていると、ほかの場所でもやれる様になるのではとおもいます。これからも期待しているので、ぜひ頑張ってください。

 


 

チャレンジする人たちが集まるカフェ 加藤奨人さん

 

 

続いては司会も担当してくださった加藤さん。今年の2月で石巻に関わり続けて5年になります。すぐに事業を始めるという規模感ではありませんが、松下村塾を通じて自分の今後のキャリアを考え、どのようにしていきたいかをブラッシュアップしてきました。

 

岐阜県生まれの加藤さんは大学進学と同時に東京に移住しました。2013年からボランティアとして石巻に関わり初め、そこから石巻に惹かれ、現在勤めているイトナブ石巻で2年間インターンを経て石巻に移住しました。石巻のチャレンジし続ける先輩方の姿を見て、自分自身も何かやりたいという思いが芽生えてきました。

 

松下村塾を通して一番学べた事は、石巻で働く起業家たちは都市部で働く起業家のようにニーズや市場のリサーチから事業を生み出すのではなく、自分がやりたいということに焦点をあわせてわくわくしながら仕事を生んでいるということです。

 

自分自身が何をしているときにワクワクを感じたかというと、イトナブ石巻を通じてプログラミング教育を行っているときや、カフェのスタッフで接客をしている時でした。まとめるならば、誰かに喜んでもらえた時。

 

コーヒーを淹れることが好きなこともあり、コーヒーを通したコミュニケーションをしたいと考えました。コーヒーを提供し、ワークスペースで仕事をしたり、繋がりの場として色々話を聞きながらチャレンジする人が生まれたリ、ライトニングピッチとして短くアイディアを語る場も提供したいと考えているそうです。

 

講師の亀山さんが立ち上げたcafeはまぐり堂も絵を描くところから始まったのを参考に、カフェのイメージを絵でシェアしてくださいました。最後に加藤さんは「石巻で震災直後から挑戦されている松村さんたちを第一世代とするなら、それに憧れて石巻に入ってきた自分たちが第二世代。次の第三世代、第四世代が生まれる場として活用していきたい。」と語りました。

 

コメント

 

亀山市長:加藤さん自身は石巻に初めて来た時に街と人、どちらに惹かれましたか?また、今までプログラミング教育よりもコーヒーを通じたコミュニケーションの方をメインにやっていきたいと考えているのですか?

 

加藤さん:自分の場合は人です。石巻に来て面白い人たちに触れたことが一番刺激的でした。ですが、東京や岐阜に帰ったときに改めて考えると街の魅力も大きかったと感じます。もちろんプログラミング教育もやっていてやりがいを感じるし、同時にわくわくもします。同時にカフェもやりたいという思いがあるので、まずは今空いている時間から初めたいと思っています。

 

後藤会長:伺いたいことはほとんど市長に言われてしまいましたね。イトナブの本社をカフェにしていしまえばいいのではないでしょうか。作業に疲れた人たちも集まって、コミュニケーションが生まれると思います。社長もぜひご一考ください。ぜひそういう場が早くほしいですね。

 


 

Mimiのおまんじゅう屋さん 小川奈津美さん

 

 

割烹着姿で来てくださった小川さん。この姿を制服にしていきたいとのことです。震災をきっかけに東北に移住。その後、気仙沼のボランティア団体のスタッフとして約一年働きました。2年前の4月に石巻でおまんじゅう屋さんをやりたいと思い、石巻に移住。そこから1年半ほど講師の亀山さんが運営するCafeはまぐり堂で働きながらノウハウを学びました。そして、ついに4月から”Mimiのおまんじゅう屋さん”として、お店の一部をお借りしてオープンします。

 

気仙沼で働いている時”お茶っこ”という文化に触れ、衝撃を受けた小川さん。震災時ボランティアで泥かきや家の片付けを手伝った家庭にしばらくしてから様子を伺いに行ってみると「いいから、上がって上がって」と、お茶とお茶菓子を出していただき、お話をしながらお茶が無くなりそうになったらコーヒーが出てきたり、話が長くなるとご飯まで出てきたりと、どの家庭でも仲間に入れてくれるという文化があって感動したそうです。

 

今回お店で提供する小麦まんじゅうは祖母が作ってくれたお饅頭。祖母が作っていたものを母が教わり、それを小川さんが受け継いだというレシピです。重曹を使ってふくらませるお饅頭なので、若い世代や初めて食べた方でもどこか懐かしさを感じられるそうです。せっかくお店で作るのであれば美味しい小豆を使おうと思い、様々な縁をいただき北海道の農家さんから直接仕入れる事に。実家は乾物屋で、小さい頃から豆を食べる機会も多い家庭で育った小川さんでも過去最高に美味しいと思える小豆に出会えたそうです。

 

お饅頭は茶器に入ってテーブルに置いてあるような、特別なものではないイメージがあります。特別なものでは無いからこそ、日常の様々な場面に入って行けるのではないかと小川さんは考えます。震災があって近所の方々とバラバラになり、復興住宅に入り更に新しいコミュニケーションが求められたり、高齢者の方々がひきこもりになりがちという問題もあります。そんなところに、お饅頭をかってきたからお茶っこをしようというような、お茶っ子文化再開のきっかけになればと思っています。同時に部活帰りの学生にも食べてほしいと思っているそうです。コンビニで買うお菓子なども美味しいが、成長期の大切な時期だからこそ添加物が入って以内安心のお饅頭を食べてもらいたいという願いがあります。密かな夢として、石巻の高校が甲子園に出て、甲子園の応援に行きたいというものがあります。もっと欲を言えばオリンピック選手も。お饅頭の力で石巻で頑張るスポーツマンを応援して行きたいと語ります。

 

オープンは4月6日。まずは週に1日ずつですが、この会場のすぐ近くのChez Settaさんのお店をお借りして”Mimiのおまんじゅう屋さん”がオープンします。最後に、今日のために朝から頑張って作ってくださったお饅頭を皆さんに振る舞いました。

 

コメント

 

亀山市長:ふるさとの大切なレシピを使って石巻でチャレンジしてくれるのはとても嬉しい。もともとお茶っこ文化は田舎に限らずどこにでもある文化でしたがいつの間にか無くなってしまった。きかっけとして、お茶だけでなくお饅頭もあるととても嬉しい。6日のオープンにとても期待しています。

 

後藤会長:冒頭で気仙沼のボランティアに入っていただいたと伺いました。僕は気仙沼出身なので、まずはありがとうございます!僕は郡山の薄皮饅頭が好きなのですが、それを上回るようなものになればと思っています。もう一つ思うのは、石巻は水産の街で水産加工品のお土産は多いですが、甘い物もお土産は非常に少ない印象です。甘い物を持っていきたいと思うこともあるので、ぜひお土産化も。週に1度しか営業しないのはなぜですか?

 

小川さん:Chez Settaさんの営業日が金土日だけなので、その1日をいただいています。1年後には自分の店を構えたいという思いもあります。小麦は東松島のものを使っているのですが、石巻のものを使いたいのでそれを探すこともしています。

 

 


 

 

これで全ての発表が終了しました。亀山市長と後藤会長に審査をしていただいている間、石巻版松下村塾講師の亀山さん、蓜島さんにこの半年間を通しての講評をいただきます。

 

亀山さん

 

 

今年度で二回目の松下村塾。塾長を担当させていただきました。後藤会長が命名した石巻版松下村塾ですが、松下村塾とは志を持っている人たちのためのものです。今回の参加者もそれぞれが内側に持った熱い気持ちと地域のためにという強い志があったので、その部分をもっと掘り下げるために対話を重視しながら半年間やってきました。

 

自分も震災後に起業しました。もともと教員で初めのビジネスです。そのときに大切にしたのは今回の参加者と同じように、自分の思い。ビジネスのプロに相談することもありましたが、「そもそもこんな立地で人が来るわけがない」と一蹴されるような状態でした。しかし、自分の気持ちと志を同じくする仲間と思いを大切に、6年間続けてきています。

 

石巻で生まれた思いを大切に、加藤さんも行ってくれたようにいきいきと楽しそうにやっている姿の人たちが増えたらいいなと思っています。自分自身が教えられることは少ないですが、失敗談はたくさん共有できます。いままでチャレンジしてきた人と、これからチャレンジする人が一緒になって考えられる場にもなればとも思ってやってきました。昨年度は東京から講師を呼ぶことが多かったですが、今年度は地元石巻の先輩起業家たちが講師となり、一緒に考えています。

 

今日の皆さんの最終プレゼンは、自分が話すときよりもどきどきしながら聞いていました。とても素晴らしい最後のプレゼンになったと思います。思いを大事にしてきたので、細かい事業計画などまだまだ足りない部分はありますが、このつながりを大切にしてこれからも一緒になって考えていけたらと思います。僕らも行き詰まることもあるので、お互いに相談しあいながら前向きに取り組んで行ければと思います。

 

蓜島さん

 

 

今回この話を巻組の渡邊さんから初めていただいた時、亀山さんが言っていた事と同じようなことを感じました。いままでの講座は外からキラキラした人を連れてきて何かをするということが多かったです。僕自身、震災後から石巻に関わり、2015年には東京に戻りました。

 

魅力的な経営者の方だったり震災後に立ち上がった起業家が今後支えてもらえるようなコミュニティができるといいと思いながら今日までやってきました。小さいながらも先輩起業家を巻き込み対話をしながらやってこられたと思っています。事業計画から入って行くとどうしても事業そのものが小さいものになってしまったり、ありがちな事業になってしまうことが多いです。しかし、今日聞いてもらったように思いを大切にしていくと周りが支えてくれたり、地域の事業者が支えてくれたりします。そういった所がローカルでの事業継続という面では大切だと思います。今後も仲間づくりなど、皆で支えていけるようなコミュニティになればと思いっています。

 


 

結果発表

 

審査が終わり亀山市長より最優秀賞を発表いただきました。

 

最優秀賞は”Mimiのおまんじゅう屋さん”の小川さんに。事業性も含め完成度の高さから最優秀賞に選ばれました。

 

 

 

最後に亀山市長より好評をいただきました。

 

亀山市長:皆さんとてもいいプレゼンをしてくださいました。最優秀賞は本当に僅差でしたが、事業性という観点で一歩リードしているということで今回は選ばせていただきました。みんさんのこれからの取り組みに非常に期待していますし、新しい石巻のビジネスとして成り立ってほしいと思っています。市としてもしっかりとサポートしていきたいと思っていますし、ハグクミとも連携しながら更にブラッシュアップしていただければと思います。今日はお疲れ様でした。

 

 


 

 

石巻ローカルベンチャー発表会、いかがでしたでしょうか。

 

来年度もハグクミは石巻で挑戦し続けるローカルベンチャーを応援し続けます。移住や空き家活用についてもお気軽にご相談ください。

 

 

2019年03月25日

 

3月9日 IRORI石巻で行われた石巻ローカルベンチャー発表会をレポートします。

石巻ローカルベンチャー発表会は、コンソーシアム「ハグクミ」が年間を通してローカルベンチャーに支援してきた内容の成果報告と、実際に受講してきた方々が発表する場です。

第一部、ハグクミ年間活動報告に先駆け石巻市長 亀山紘 氏よりご挨拶をいただきました。

 

 

特に地域の課題をいかにビジネスに発展させていくか、クリエイティブな視点での取り組みとローカルベンチャーの発表を楽しみにしているとお話いただきました。

 

 


 

 

ここから、第一部 ハグクミ年間活動報告に移ります。まずはハグクミ代表 一般社団法人ISHINOMAKI2.0 代表の松村豪太さんから。

 

 

松村さん:ハグクミは28年度から活動を開始して、今年度で3年目になります。初年度は準備期間的な部分が多かったので、実質2年目ですかね。石巻市から、移住促進事業を通して地域をより活発に面白くするために石巻観光協会、ISHINOMAKI2.0、イトナブ石巻、巻組がコンソーシアムを組んで受託しています。

 

震災時、松村さん自身会場であるIRORI石巻から30mほどので被災し、一晩をそこで過ごしたそうです。そこからまちづくり団体を仲間と共に立ち上げ、これまで色々なチャレンジをされてきました。石巻は過去の大変な被害から立ち直ろうとしている単なる復興の街ではなく、今、どの地域よりもチャレンジに溢れている街だと話します。

石巻ではたくさんの人が活躍しています。例えば街の寿司屋さんの二代目が石巻工房という家具メーカーを立ち上げ、世界各国に売り出されています。他にも呉服屋の三代目の若旦那が新しいこけし文化を切り開き、ブランドを立ち上げました。最近ではたくさんの有名処とのコラボも始まっています。他にも元高校教師が立ち上げた、cafeはまぐり堂など数を上げれば限りがありません。

こういった地方・田舎でチャレンジする人たちの事を”ローカルベンチャー”と呼んでいます。ローカルはいわゆる地方・田舎。ベンチャーはベンチャービジネス的に、様々な開拓をしていく人たちのことです。先程紹介した方々は石巻出身の方々でしたが、ボランティアから石巻に入り活躍している人たちも居ます。

ローカルベンチャーとは別に、”なぞベン”というブランディングもしています。一見するとどうやって稼いでいるかわかりませんが、いきいきと取り組みを行っている人達のことをなぞベンと定義しました。一方で地方でチャレンジする多くの方は収入としてはあまり高くないというところが多いです。しかしそこに悲壮感が無く”リア充”という言葉を当てはめるのが適当ではないのかと語ります。このなぞベンという言葉は広がり、有名ビジネス雑誌「Forbes」の表紙にも掲載されました。

 

 


 

 

ここからは各事業に分かれて細かく紹介していきます。

まずはISHINOMAKI2.0 移住コンシェルジュ 矢口龍太さんから地域交流定着支援事業と移住コンシェルジュについてお話いただきます。

 

 

矢口さん自身Uターン者であり、15年前に石巻を出て3年前にUターンで帰って来ました。まずは地域交流定着支援事業の石巻2025会議からご紹介いただきます。

 

・石巻2025会議

 

石巻2025会議は、朝まで生テレビのようなスタイルで、移住者と地元民 一つの課題を共有し、それについて議論をしながら交流をしていくというプロジェクトです。

 

 

これまで地域経済、子育て、歴史文化、コミュニティの4つのテーマでそれぞれ回を設けて議論してきました。それとは別に去年度の振り返りとしてオープニングを一回、今年度の振り返りとしてクロージングを一回の計6回を今年度は行っています。それぞれ参加者は30~40名ほどで、毎回様々な議論が生まれ、さらに時間をかけて議論をしたいという方がいるほどの盛況でした。

 

・移住コンシェルジュ

 

次は移住コンシェルジュについて。移住コンシェルジュは東京都内で行われる、都市部から地方部への移住を考えている人向けの移住フェアへの参加や、移住体験ツアーを石巻で企画してきたりしました。また、移住を検討する方に石巻の各所を案内したり、不動産の紹介なども行っています。

 

 

矢口さん:地元や周りの方々からも声がけをしていただけるようになり、認知度が深まってきたのを実感しています。これまでの移住相談者は128件、実際に移住したのは22件、そのうち今年度は6名が移住しました。他地域と比べて石巻に移住してくる人の特徴は、起業家やチャレンジャーが多いことではないかと思います。

 

移住者の中には福祉関係の仕事に付きながらビジネスコンテストに出場する人がいたり、石巻にレストランを出そうとしている人がいたり、すでに店を出して営業を開始している人など様々です。

 

・東京脱出旅行者石巻支店

 

新しい石巻への入り口として「東京脱出旅行者石巻支店」を今年度リリースしました。このプログラムは旅行のように石巻にきていただき、仕事を体験するコンパクトなツアーです。現在は6社をそれぞれ体験することができ、来年度は10社を予定しています。
http://goodbytokyo.com/

 

・三陸情熱界隈

 

ハグクミ事業ではないですが、関係事業として三陸情熱界隈についてもお話いただきました。三陸情熱界隈は気仙沼、女川、石巻、南三陸の4地域で連携してプロモーションを行っていこうという取り組みです。初めての試みで、メディアにも多く取り上げられました。PR動画も作成し、実際に移住してチャレンジしている姿を撮影しました。

 

 

 


 

 

続いてはISHINOMAKI2.0 勝 邦義さんから、ローカルベンチャー推進事業についてお話いただきます。

 

 

 

・ローカルシフト

 

去年の11月ローカルシフトという移住について考えるイベントを釜石と共同で仙台駅にて行いました。ソトコト編集長の指出一正 氏をゲストに迎え、参加者と共に移住について考えるワークショップを行いました。

 

・ローカルベンチャーリサーチ

 

市内のローカルベンチャーを対象にリサーチを行っています。いまどのような傾向が石巻にあるのか、どのような課題に突き当たっているのかをリサーチ。去年のリサーチ結果はローカルベンチャー白書として冊子になっています。今年度版もリサーチ中で、ローカルベンチャー白書2018としてリリースを予定しています。

勝さん:リサーチで特徴的だったのは若い世代の人たちが継続して入って来てくれいて、地元雇用に繋がっていることです。また、新たにフレッシュマンズとして、石巻がオモシロイと思いチャレンジしている若者を対象にもリサーチを行いました。その他にも創業年数、規模、U・Iターンの人数、どのように初めたかなど様々なリサーチを行っています。

去年の冊子はこちらからご覧いただくことも可能です。

【WEB版公開】石巻ローカルベンチャー白書

 

・ローカルベンチャー推進協議会

 

最後にローカルベンチャー推進協議会についてです。ローカルベンチャーを推進する全国11自治体と事務局としてNPO法人ETIC.が一丸となり進めています。自治体同士や民間団体が連携し、全国からローカルベンチャーの担い手を募集・育成し地方を活性化するために日々尽力しています。詳しくはこちらのWEBサイトをご覧ください。

https://initiative.localventures.jp

 

 


 

 

発表者はISHINOMAKI2.0から巻組へ。

合同会社巻組代表 渡邊享子さんからイシノマキオモシロ不動産大作戦、とりあえずやってみよう大学、石巻版松下村塾についてご紹介いただきます。

 

 

・イシノマキオモシロ不動産大作戦

 

まずはイシノマキオモシロ不動産大作戦から。この事業は空き家活用事業という枠組みの中で行っています。最初の二年は空き家をリノベーションし、それを活用して地域を活性化していくということを行っていました。しかし、そのやり方だと1年に1個の空き家を改修していくことしかできません。このままでは広がりの幅が狭いと考え、改修事業のようなハード面ではなくソフト面での担い手育成に力を入れることに今年度から方向転換を行いました。

 

 

 

ただソフト面に移行するだけでなくマッチング・スタートアップ・エコリノベーションの3つのコースに分けて、それぞれに適した担い手の育成を行っています。マッチングコースでは空き家を所有していて活用してほしい大家さんと空き家を活用して事業を行いたい人たちと、ゲストを交えて空き家の活用方法について考えるコースです。スタートアップコースは実際に大家さんと担い手が一緒になってアイディアを考え、そこで生まれたアイディアを後押しするために事業計画などの作成を支援するコースです。エコリノベーションコースは自分で次々と空き家を活用してリノベーションを行って行く人向けのコースで、断熱についてのワークショップを3日間かけてじっくりと行いました。

特に全てのコースに参加した島田さんは、この枠組をフルに活用して空き家を持つ大家さんとマッチングし、その空き家を格安で譲り受けてエコリノベーションコースで学んだ技を使いながらリノベーションを行いつつスタートアップコースで事業も作っています。島田さんはこの後のローカルベンチャー最終審査会でも発表されます。

 

・とりあえずやってみよう大学

 

石巻の起業家を講師として東京で講演をしていただき、石巻での取り組みや生き方のヒントを刺激的に語っていただきました。東京で4回開催し、石巻で一泊二日のフィールドワークを行いました。

 

 

今年度は20名の方に来ていただき、それぞれがしっかりとネクストステップへのアクションを起こしました。この講演をとおして石巻に移住することを決心した方もいらっしゃいました。

 

・石巻版松下村塾

 

石巻版松下村塾という起業塾も行っています。今年度はメイン講師に一般社団法人はまのね代表 亀山貴一さんと、合同会社Amahoro代表 蓜島一匡さんの二名に担当していただきました。

 

 

 

参加者は石巻で活躍しながら起業を目指す7名の方々。4回は地元の先輩起業家の話しを聞きながらヒントを得ます。それとは別に毎月のように集まり、事業ブラッシュアップを行っています。つい先日、牡鹿半島で最後の合宿を行い、事業ブラッシュアップを詰めて形になりました。実際に本日は4名の方が発表を行います。

 


 

最後は情報発信担当のイトナブ石巻 古山隆幸さんからです。

 

 

・情報発信事業

 

自分たちが巻き込んで行くべきは、もやもやしていて何かしたいと思っている層だと古山さんは語ります。

古山さん:何かしたいけれどまだできていない、そういう人たちが石巻に興味をもつきっかけづくりが大切です。ハグクミで一番重要視しているのも人。人にフォーカスを当てて情報発信をしていくことで、そういった”もやもや層”にも情報が届くのではないかと思っています。そこで石巻の次世代を担うチャレンジャーをヒーローとして取り上げる、NEXTHERO ISHINOMAKIというWEBサイトを運営しています。

 

http://nexthero.jp/

 

NEXTHERO ISHINOMAKIは石巻で活躍するローカルベンチャーに焦点を当てたWEBサイト。石巻ローカルベンチャーを取材して、どのような取り組みをしているか、どんな思いで取り組んでいるのかなどを記事にしています。起業家でなくても、何かを成し遂げたいというチャレンジャーにもフォーカスを当てて、そこからハグクミのプログラムに繋がって行くような導線になればいいなと思っています。来年度はもっと人を呼び込むためのイベントを行うことで、よりハグクミが地域に馴染み、ローカルベンチャーが発展できる環境を整えていきたいと語ります。

 


 

ハグクミでの今年度の取り組みは以上です。松村さんからの来年度に向けた言葉で最後となります。

松村さん:これまで積み上げてきたものに更に積み重ねて行く形で来年度も継続していきます。この場を利用して生まれたローカルベンチャーたちが、ハグクミ的な動きをして更に多くの人を巻き込む側の人間になってくれればと思います。

第二部ローカルベンチャー最終審査回に続く

2019年03月20日

 

3月2日に行われた石巻2025会議の様子をレポートします。

クロージング回ということで、改めて石巻2025会議の趣旨を企画・司会のデザインナギ 三上さんからご説明いただきました。

石巻2025会議は地域の未来をみんなで考えるというテーマで始まりました。実は去年から始まった事業で今年度で2回目となります。今年度はテーマを「地域経済」「子育て」「文化・歴史」「コミュニティ」に分けて行っています。今回のクロージングでは前半に各回を振り返り、後半では来年度も開催が決定した石巻2025会議をどのように盛り上げていくかを参加者と共に議論して行きます。

振り返りにあたって、各回の登壇者の代表の方にもお越しいただいています。

ここからはファシリテーターのISHINOMAKI2.0 豪太さんにバトンパス。各回のゲストと共に、グラフィックレコーディングを見ながら振り返りを行っていきます。

 


 

第一回 地域経済

この回は地域の様々なバックグラウンドを持った方にお越しいただきました。大切なので経済ではなく地域経済であるという点です、地域でやっていくということは、都市部と比べるとかなり衰退している部分もありますがそれに変わる部分も多くあり、どのような視点からどう地域経済を考えていくか、とても興味深い回でした。フリップに「私は石巻の〇〇です。〇〇というプロジェクトを行います。」という穴埋め形式のお題を出して、それぞれに発表していただきました。特に豪太さんの中で印象的と感じたのは、豆腐屋さんのUターンの跡取り息子が一丁500円の豆腐を売りたいということを語っていた事です。物価が安い豆腐で、そういったブランディングで攻めていくは、もとてもローカルならではと感じたそうです。

 

 

ここから、地域経済回の登壇者である山徳平塚水産の平塚社長とも振り返っていきます。平塚さんは水産関係だと地域経済という観点では、地域の中で雇用を作ってはいますが地域という枠組みで儲けていくということは難しいと感じているそうです。地域経済を盛り上げるためには地域の外で儲けるということも非常に大切だと語ります。都市部で販売するときにはもう安いだけでは売れない世界になってきていて、地域でとてもかっこいい・美味しいなどの評判やストーリーがあるものが成功しやすいとのこと。そういう意味では一個500円の豆腐も石巻の中でとてもおいしいという評価を外に持って行くことで地域経済も活性化されるのではないかと思います。また、地域ならではのファブレス企業のための 工場も平塚さんは企画していました。(ファブレス=工場を自社で持たない企業)例えば石巻の復興バーというバーにある一日マスター制度のような、資本をかけなくても儲かる仕組みというのが地域に根ざす中小企業のこれからのあり方になって行くのではないでしょうか。平塚さんの会社でも実際にレトルト食品の加工だけを受け持ったりしています。地域経済回の当日、石巻日日新聞の近江社長が、すぐに見返りを求めるのではなくロングリターンを考えていくことが大切とおっしゃていました。平塚さんも大きく共感しており、長い目で見て食文化や地域経済を育てていくことも大切なのでは無いかと語ります。

 


 

第二回 子育て

子育て回は代表でIRORI+Cafeでカフェスタッフをしている佐野さんとも共に振り返っていきます。この回ではゲスト2名と石巻のお母さん達にお集まりいただきました。この回で特に問題点として上がっていたのは児童館について。石巻は14万人とう人口に対して児童館が1館しかありません。同規模の都市の場合は40館以上あってもおかしくありません。嬉しいことに子育て支援団体が頑張った結果が実り、大きい額では無いですが行政側からプレイパークの予算がつくことが先日決定しました。ようやく第一歩が踏み出したところかなと、司会の三上さんも感慨深い表情を浮かべます。

 

 

後半はより一層石巻の子育てが楽しくなるような意見出しが行われました。佐野さん自身、移住者であり移住者目線でお話をしてくださいました。特に石巻には整備された自然公園がなく、子供と気軽にピクニックなどを行うことができないというのが難しいところです。もちろん山や海はありますが、それは本当の自然であり、幼児が遊ぶには危険が多い場所です。大きなある程度整備された緑地公園がもっとあるといいという意見が多くありました。自分たちが昔どのように遊んでいたかと考えると、チョークを使って色々な絵を書き、その空間と想像力で遊びを広げていたという思い出があります。当日神社の方もいらっしゃっていて、神社の空きスペースの活用方法を相談されたときに昔の遊び方をもっと今の世代でもできるのでは無いかとという議論もありました。そこには地域のおじいちゃんおばあちゃんが子どもたちと触れ合い、積極的に昔の遊びも取り入れて行くことで創造性豊かに育っていくのではないかと感じられました。石巻は都会と比べて地域が密接しているので、イベントスペースなどで地域の子供を預かることができる資格を持った人に居てもらい、イベントなどに入れるとより良いのではとのアイディアも。子供がいるから何かを諦めたり、孤立するのではなく、興味のあるものにもっと積的に参加していける地域でありたいと佐野さんは語ります。

 


 

第三回 文化・歴史。

文化と歴史の回はISHINOMAKI2.0、石巻演劇祭実行委員長の矢口さんにお越しいただいています。この回のテーマである文化・歴史は捉え方によって変わり、定義が難しく、でとても広い範囲の議論が行われました。特に議論されたのは石巻にはまだメインカルチャーと呼べるものは無いのではないかという事です。石ノ森章太郎生誕の地として、街は漫画をメインで扱っているイメージがありますが、皆がメインカルチャーとして扱っているかと言われると、そうではない人がほとんどです。最終的には石巻は大量のカルチャーが取り入れられており、それらを伸ばすところは伸ばして、かつ裾を広げていくイメージがいいのでは無いかという結論に至りました。

 

 

また、新しく石巻に建設予定の文化複合施設についての活用についても話題になりました。この施設を市民がうまく活用していくにはどうしたらいいのか、この施設を使って儲けようと考える人が一人くらい居てもいいのではないかなど幅広い議論が行われました。

カルチャーや文化について議論をまとめようとすると”愛”という言葉でしか表現できなくなるほど、それぞれが愛をもって議論を重ねた回でもありました。市民の中でも演劇や音楽、短歌など市民側が立ち上げたものも多く、コラボが始まったり、協賛がはじまったりもしています。この回は50人ほどの参加があり時間でもできそうな勢いだったので、また次回も行いたいと矢口さんは語ります。

 


 

第四回 コミュニティ

コミュニティ回からは山下地区協議会の落合さんにお越しいただきました。コミュニティを題してイベントを開くとどうしても集客は悪くなってしまいます。しかしこの回では30名ほどの参加で、かなりいい方だったのでは無いでしょうか。この回はまず石巻ではなく、池月というところの地域づくりをしている池月サポートセンターの高橋さんからのお話から始まりました。詳しくはこちらから。http://ishinomaki-iju.com/?p=2362

振り返りでは特に印象に残っていた3つについて改めてご紹介いただきました。1つ目はウィーアーワン北上の佐藤さんの取り組みです。佐藤さんは地域アンケートを実施し、なんとそのアンケートを92%まで回収したのです。普通は60%も行けばかなりいい方です。なぜこのように高い回収率に達したかというと、他の地域の回収率などを住民と話ながらどんどん対抗意識を高くしていき、燃える地域づくりにして行き、ほぼ全ての家庭を訪問していったそうです。そういった大胆な行動に出ることで、どんどん地域住民がより協力的になっていきました。

 

 

2つ目は山下わるだくみ協議会について。山下わるだくみ協議会とは若者のコミュニティで、責任を問わない楽しみながら行うプロジェクトです。落合さん自身はこの協議会を運営しながら、これは守りのプロジェクトと感じていたそうです。しかしコミュニティ回で様々な意見を聞いて、それは守りだけではなく攻めのプロジェクトではないのかという話が出てきました。取り組みに見え方はあれど、攻めと守りの両面があると感じさせられたそうです。

3つ目は自分の0歳のこどもを地域の役員にしようとしている谷さんのお話について。地域の協議会になかなか次の担い手が居ない中、0歳児を役員にしてしまうことで親や周りの人々が関わりたくなっていくのではと考えているそうです。プロフィールには「自分は何もできません。助けが必要です。できることは笑顔を振りまくことだけです。できないことは全て助けてください。」としてしまうことで、問題解決の視点が変わり、もっと楽しい仕掛けがうまれるのではないかと思った点です。

様々振り返りをしていただきましたが、実は落合さんも移住者でありもともとは地域づくりをサポートする立場として石巻にいらっしゃいました。当時は地域づくりをやっていて失敗したらもうそこには居られないというぐらいの覚悟を持ってやっていましはが、池月サポートセンターの高橋さんに「地域自治は何をやっても地域自治になるので、失敗は存在しない。」と声をかけていただき、気付かされたことがあったそうです。

 


 

ここまでで振り返りは終了。一度ハーフタイムということで休憩をはさみ、後半に移ります。

今回も石巻の人気カフェ、カフェ蓮さんがおいしい軽食を準備してくださいました。

今回はいつもと違い昼間の開催ということで、サンドイッチです。

 

 


 

後半は来年度も開催が決定された石巻2025会議をどのように運営していくかについてを参加者の皆さんと議論しました。

今のフォーマットのままもう少し論点を具体化した方がいいかもしれないという意見や、移住者と子育てのプロが話し合える場がほしい、もっと雄勝や牡鹿も巻き込んでほしい、失敗談をもっと共有してほしいなど、様々な意見が生まれました。

 

 

最後にこれまでファシリテーターをしていただいた豪太さんから一言。

「みなさんお疲れ様でした!本当に来年もやりたいし、やれることも決まりました。2つくらいのアイディアに分かれていて、1つめは課題。若い人や地元が入らないと行けないという問題提起。2詰めは具体的なアイディア。石巻2025会議の味噌ですね。嫌われたらどうしようという恐怖もありますが、寛容にいく。具体的なアイディアを出してアクションプランを考える。例えば地域の人が来ないということに対して恐れずどうしたら良くなるだろうと考える。お互いや自分にもどうやったら面白い街になるのかというのを次年度も問いかけて行ければと思いますし、具体的なアクションプランを石巻2025会議で考えていければと思います。ありがとうございました。」

2019年03月06日

 

 今回は2月16日、17日に開催された、石巻版松下村塾のブラッシュアップ合宿の様子をお届けします。

合宿では3月9日に行われる発表会に向けて合宿形式で参加者が各々の事業をブラッシュアップするため、メンターと一対一で対話する時間がメインとなりました。会場は小渕浜にある『割烹民宿めぐろ』です。

 

今回はスペシャル講師として船木 成記さんをお招きいたしました。

 

 

〜プロフィール〜

船木 成記さん

長野県参与、尼崎市顧問、高知大学客員教授(所属:博報堂)

社会課題の解決を目指すソーシャルマーケティングが専門分野。メインテーマはつながりのデザイン。観光&人材育成、まちづくり、伝統文化、環境、次世代育成&社会福祉領域が主たる領域。行政やNPO、NGO等ソーシャルセクターの支援や社会起業家のサポートも数多く手がけている。また、ソーシャルマーケティングと近接領域である公衆衛生分野における予防的な視点からの政策立案にも力を入れている。現在は、長野県の信州総合ブランディング担当参与として、長野県の特徴でもある、学びと自治をキーワードに、インナーブランディング、および政策的ブランディングを推進中。尼崎市顧問としては、シティプロモーション、および市職員の力量形成に携わっている。

 

 

まずはじめに塾長の亀山さんより今回の合宿の趣旨と発表会について共有して頂きました。次に参加者によるプレゼンテーションを行い、参加者同士でフィードバックが行われました。発表会が近いこともあり実際に販売する商品の試食や実演などについて、本番さながらに発表して頂きました。

 

(発表後のフィードバックの様子)

 

その後は、塾長 亀山さんとメンター 蓜島さんのお二人による個別ブラッシュアップを行われました。対話をしながら塾生の想いと事業のブラッシュアップを行います。具体的なターゲットの話からどのように事業として持続させていくかなどのブラッシュアップが行われました。

 

(一対一での面談。メンターからのアドバイスにメモをとる塾生)

 

その後は、夕食です。

多摩大学大学院のMBA生が石巻でフィールドワークを行なっていた関係で交流しながら夕食をとりました。多摩大学大学院の生徒に向けて塾生から発表と交流会も行いました。その後は事業の話しから、石巻での生活など幅広く塾生とメンターで夜遅くまで話し合いました。

 

 

2日目は、昨日と引き続き、一対一での個人ブラッシュアップを行い、合宿でブラッシュアップされた内容をまとめるなど発表会に向けて個人ワークを行いました。

 

 

今回の合宿を通して、塾生の事業もかなりまとまってきており、さらに発表会が楽しみです。3月9日に開催される石巻ローカルベンチャー発表会にて石巻版松下村塾の塾生が発表をいたします。是非ともご参加のほどお待ちしております。

詳細・お申し込みはこちらから

https://www.facebook.com/events/519368955133904/