今回は9月8日に行われた石巻版松下村塾 開講式の様子をお届けいたします。
今回の講師は松下村塾ではおなじみの一般社団法人はまのね 亀山さんと合同会社Amahoro 蓜島さんです。
塾長の亀山さんからまずはこの松下村塾をどうしていきたいかというお話をいただきました。
去年度の松下村塾では石巻ですでに活躍している先輩起業家を招いてポイントなどをお話いただくインプットの時間が多くありました。今年度はよりアウトプットを意識し、より実現したいことについて深堀りできればと考えているそうです。「今日はなぜこの場にいるのかを一度俯瞰的に見つめ直して整理できると良いと思っています。」と語ってくださいました。
石巻市は14万人の都市であり、就職しようと思えばできるほど雇用はあります。松下村塾を通して生まれて欲しい人材は、今までに無い課題を解決しようとする人や、新たな魅力を発見という分野を開発するような方々です。新たな分野を切り開いていくのが松下村塾の役割だと意気込みを話されました。
今期は7名のメンバーが集まり、初めての自己紹介を行ないました。
農業に携わる方、キノコが大好きな方、学生さんなど様々な方が集まり、半年間このメンバーで松下村塾は進んで行きます。
全員の自己紹介が終わり、蓜島さんのワークが始まります。
今回のワークは参加者同士の関係性を深めるという事が目標です。
蓜島さんは松下村塾の使われ方として、サードプレイス的な使い方をしてほしいと話します。サードプレイスとは日常・職場以外の場所で地域の人たちと話すことができる場のことで、普段とは違う自分を出せる場所でもあります。
今回の目的は参加者同士の関係性を深めることですが、同時にコミュニケーションについて学ぶことです。コミュニケーションは得意ですか?と参加者に問いかけると得意不得意それぞれの意見が帰って来ました。コミュニケーションとは聞くことだけが得意でも話すことだけが得意でも成立はせず、相手との相互作用によって成り立つものだと話します。
この相互作用が疎かになってしまうと、伝えたはずなのに伝わっていなかったり、言葉を受け取ったと思っていたら違う解釈で受け取っていたりという状況が発生してしまいます。こういった状況が続くと、コミュニケーションそのものが億劫になり、相手を頼らず自分で解決してしまいがちになってしまい、その状況が続けば組織の場合、崩壊に繋がってしまうそうです。
良質なコミュニケーションが取れていれば、その中でビジネスが生まれたり新たな組織が生まれたりと、関係性が良くなって行きます。関係性が良くなれば信頼が生まれ、安心感を持って何かを任せることができるようになっていきます。
◎自分の聞き方を知るワークショップ
ここから実際に対話をしながらワークショップに移って行きます。このワークショップの
目的は、自分の話が相手にどう伝わったか、自分が話をどう聞くことができているのかを知ることです。
まずは3人のグループになり1人が「自分が愛して止まないもの」というテーマで自由に語っていただきます。3分ほどで語り終わったら、上の写真のようなカードを使って感想を話し手に渡します。話し手は受け取ったカードを素にカードを渡した人たちに質問をしていくというワークショップです。
ワークショップは2チームに分かれて行われました。参加者は、聞く時は共有の話題を探るように話すことを意識していたり、思ったよりも聞くときに気が散っていることなど、それぞれの話し方・聞き方の特徴を感じていました。
蓜島さんは日常的な会話や何か言葉を受け取ったときに意思表示をするだけで関係性は良くなって行くといいます。最後に「このチームで半年間やっていく中で、ちょっとした引っかかりや本当にこれがやりたいのかどうかを聞けるようになればとも思っています。会話の雰囲気から何かを感じ取り、違和感を感じたらすぐに話し合える場になればと思います。」と、これからの半年間への思いをお話いただき終了となりました。
ワークの間の休憩時間で、すでに参加者同士が話を始め、振り返りや気になることを聞き合あっており、この半年間で更に良い関係性を育めるのではと感じます。
次回の松下村塾は10月を予定しております。場所は塾長の亀山さんが運営するカフェはまぐり堂です。