イベント情報 - 【イベントレポート】オモシロ不動産大作戦2019 第三回レポート!

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【イベントレポート】オモシロ不動産大作戦2019 第三回レポート!

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11月19日に行われたオモシロ不動産大作戦、第三回の様子をおとどけします!

 

今回のゲストは”1階づくりはまちづくり”をモットーに活躍されている株式会社グランドレベルの田中元子さんです。

 


 

 

●二度目の石巻

実は石巻に訪れるのは二回目という田中さん。初めていらっしゃったのは震災当時の2011年で、街には石ノ森萬画館という建物だけが残っているような状態でした。 久々に訪れた石巻の第一印象は「何だこの面白い街は」でした。全国的にこんな街になりたくて頑張っている。この街が育って来ているのと、人口が流出することにはタイムラグがあると思い、この調子で街が面白くなるのであれば絶対にどこかで人口流出が逆転すると確信していました。なにかやってもすぐ効果がなかったと諦めるのではなく、自分の信じることを続けいって欲しいという思いを伝え、講演はスタートしました。

 

人間の目線は昔から変わらない

建物はどんどん高くなり、地下にも進出する時代ですが、人間は高いところに飛べるようになったり、地下を透視できるようになった訳ではありません。人間は昔からずっと同じ目前、一階のあたりをメインに見て過ごしています。それを踏まえた上で、一階の風景を整えないと街が楽しいとはなかなか思えないと田中さんは考えます。今日の会場であるIRORIはまさに最高で、外からすべてを見通すことができるほど透き通った一階です。歩きながら、車に乗りながら通りすぎるだけで何をやっているかが一目瞭然です。仮にこのイベントを地下やビルの上の方でやっていたとしたら、誰もわかりません。街の見えない場所でたくさんのイベントをしていては、この街は何も変わらないと言われてしまうのも頷いてしまうでしょう。一階の風景こそ、街の風景そのものだと言えます。

 

グランドレベルとは?

株式会社グランドレベルは人のいる状態をいかに作るかを考えている会社です。グランドレベルとは一階、地と同じレベルのことを言います。田中さんはゴッホの”夜のカフェテラス”を例に上げました。おそらくこの風景は毎日の変わりない風景の一部だったでしょう。なぜこの風景を美しいと感じ、絵にしたいと思ったのか。それは人がいるからです。人がいるから光があり、会話があり、美しさが生まれます。もしこれが、シャッターと壁ばかりだったら絵にしたいと思えるでしょうか。

 

1キロ平方メートルあたり683人の賑やかさ

この数字を見て、にぎやかな街・寂しい街と判断できる人はなかなか少ないのではないでしょうか。これはデンマークのコペンハーゲンに次ぐ都市で、近年注目されているオーフスという都市の人口密度です。ちなみに、東京都深部の人口密度は1キロ平方メートルあたり1万人以上の場所もあります。日本でいうとう山形市が近い人口密度です。オーフスと検索すると、街中が人で溢れていて、大都市にいるような錯覚をしてしまいます。これは人々が過ごしやすく、外に出やすいように街が作り込まれているからです。1000人の人々が家の中にこもっているよりも100人がどこかに集まって食事をしていたり、楽しそうにしていたら、街の見え方は変わってくるのではないでしょうか。

 

 

モノで設計できる賑やかさ

賑やかであるためにどのような取り組みを行っているのでしょうか。意外なことに、モノの設計で人の意識は変わって行きます。周りを見渡せば、一階部分がほとんどお店になっていたり、川には手すりも無かったりと、なるべく人が魅力を感じられるような整備をしています。同じ国のコペンハーゲンでは車中心のまちづくりをやめるという宣言をしました。そこから街の至るところを人が歩く環境に整備し直しました。それと同じようなことをオーフスでも行いました。どのまちでも出来ないということはなく、日本人だからやこの街ではできなといったことは理由にならないことがわかります。

 

調査によると、一階を整備することで地元での買い物率が40%も変わってくるという調査結果が出てきました。その調査結果を聞き、ロンドン南東部の一部のエリアで街の一階を整えるということを実験的に施行してみたところ、歩行者数が93%増加、街で過ごす時間が216%増加、平均賃金が7.5%上昇、空き店舗率が17%減少しました。一階を整えるだけでビジネス・コミュニティ・賑わいなどの様々な観点から見ても素晴らしい結果を残しました。

 

グランドレベルを設立するまで

グランドレベルを始めるまでは建築に関する本を執筆したり、雑誌を作ったりという仕事をしてきました。10年間仕事を続ける中で、静かな仕事ではなくてもっとダイレクトに人々に何かを届ける仕事をしたいと思うようになりました。そんなことを思っていたある時、千代田区神田に現れた4000平米の土地で何かをやって欲しいというお話をもらいました。自分の好きなことをやろうと思い、キャンプ場としてイベントをすることにしました。都内の真ん中でキャンプ場を開いて、どれだけの人数が参加するか不安でしたが、当日はかなりの人数が訪れたそうです。キャンプだけではつまらないと考えた田中さんはその期間中に様々なイベントも同時に開催しました。ですが、キャンプそのものは成功したものの開催したイベントにはほとんど人は集まりませんでした。何故かと理由を考えた時に、キャンプはそこにあるもので能動的に自分たちで作り上げるということを楽しむものだと言うことに気が付きました。このきっかけから「自分だったら何をするか」という隙間をうまく作り、そこで何かをしたくなるという感性を大切にして行動を始めました。

 

それからしばらくして、オフィスの4階にバーカウンターをDIYで制作しました。バーカウンターを作ったから飲みに来てねと声をかけると、あれよあれよと人が集まって来ました。しかし田中さん自身はお酒は飲めず、よくわからないままなんとか試行錯誤しながら提供を始めます。もちろん勝手に初めたことなので代金はいただきません。ですが、今日は〇〇さんが来るからあのお酒用意しよう、お花も飾ってみようという意識が芽生え始め、気づいた時には趣味になり、他の場所でもパーソナル屋台として展開していきました。

 

 

喫茶ランドリー

それが転じて今の一階づくりのまちづくりを始めました。こういうことをやりますと周りに話をしていると、東京にあるビルのリノベーションをかけるから一階部分の相談に乗ってほしいという話がやってきます。田中さんは自由なくつろぎのある場所として、人の能動性を発揮できるような喫茶店”喫茶ランドリー”を始めました。そこでは飲食業をやりたかった訳でも、ランドリーをやりたかった訳でもなく、田中さんは私設の公民館を作りたいと思っていました。誰もが自由に使える空間を作り上げ、当時はオフィスとして使おうと思っていたオープンなテーブルは今ではほとんど街の人達が使っています。ミシンやランドリーがある理由は、家にいて一人で家事をするのではなく、この場所に集まって家事を話しながらするのも良いんじゃない?というアプローチから始まりました。

 

いろんな人が集まって来るようになった喫茶ランドリーは今では人が絶えません。イベントや企画などをどんどん街の人達が勝手に持ち込んでくれるようにまでなりました。様々な人達が楽しんでいる様々な風景をこれからも一階で表現して行きたいと語り、田中さんの講演は終了しました。

 


 

講演のあとは、田中さんも入っての物件マッチングタイムです。今回も様々なオモシロ物件が挙げられ、参加者同士も交流あふれる回となりました。

 

 

次回は2月22日開催。詳しくは下記ページを御覧ください。

https://nazoventour.wixsite.com/makigumi-1/blank-5