「石巻に恋した台湾人の記録」|陳 䒕帆|石巻市地域おこし協力隊

皆さん、こんにちは!台湾から来ました陳䒕帆(チン・シャオファン)です。エリナ(Elina)というニックネームで呼んでいただけると嬉しいです。7月から石巻に移住し、3か月間のインターン期間を経て、11月から正式に地域おこし協力隊として活動をスタートしました。

私の故郷は台湾の東北部、宜蘭(ぎらん)という町です。山と海に囲まれた自然豊かな地域で、人の温かさがあふれる場所。どこか石巻や東北と似ていて、すぐにこの土地の暮らしに馴染むことができました。

金華山の神鹿角切り行事に参加し、運よく鹿の角を引き当てました!

2011年3月11日、私は台湾の学校で授業を受けていました。突然「日本で大きな地震が発生、津波が宜蘭にも到達する可能性がある」との放送が入り、すぐに帰宅するよう指示されました。あまりに急で、まるで現実ではないような感覚――今でもあの日の混乱と不安をはっきり覚えています。その出来事をきっかけに防災や震災復興に関心を持ち、人生の価値観も大きく変わりました。その後は建築業界で働き、建物の構造安全や制震・免震装置の導入などに携わりました。台湾も地震が多い国なので、いつか日本の東北に行ってみたいという思いをずっと持っていました。

ワーキングホリデーで仙台に滞在していたとき、偶然ルームメイトが石巻出身で、彼女のお母さんのご厚意で初めて石巻を訪れました。震災を乗り越え、懸命に前へ進む街の姿を見て、とても心を打たれました。

現在は受入先のReborn-Art Festivalと連携し、主に牡鹿半島の「もものうらビレッジ」で活動しています。施設の運営サポートや活用企画、日台交流イベント、ツアー企画などを担当しています。ときどき石巻駅前の「Reborn-Art Stand」にもいますので、見かけたらぜひ声をかけてください!不定期で台湾料理も出していますよ。

Reborn-Art Standで台湾料理ナイト<エリナイト>を開催しました

インターンの3か月間では、本当にたくさんの貴重な経験をしました。
台湾料理ナイト「エリナイト」の開催、祭りでの出店サポート、学生ツアーの企画参加など、どれも刺激的で楽しい時間でした。中でも特に印象に残っているのは、牡鹿半島のハンター施設「Antler Crafts 小積 最後の宴」に関わったことです。女川原発の避難路整備に伴い、施設は移転を余儀なくされました。この場所では、初めて本物の猟師さんと交流し、鹿肉の処理場も見学しました。生命・食・教育・アートが融合した特別な場所で、人が作り、人が守ってきた温かさを強く感じました。最後の夜は忘れられない時間でした。

石巻のモーブー祭りで大声コンテストに参加して、めっちゃ楽しかったです!

石巻での生活の中で、マルホンまきあーとテラス、馬っこ山、田代島、金華山など、多くの素敵な場所を巡りましたが、特にお気に入りなのは「もものうらビレッジ」から眺める海の景色です。夕暮れ時、夕陽が海に反射し、漁船や牡蠣養殖ロープが見えるその風景は、何度見ても心が癒やされます。
そしてもう一つの変化は、以前はあまり刺身が得意ではなかったのに、石巻に来てから大好きになったこと!石巻の刺身は本当に新鮮で、味が全然違います。

石巻で過ごす毎日はとても充実していて、ここで出会った多くの人たちからたくさんの力をもらっています。外国人の私に対しても、皆さんが温かく迎えてくださり、本当に感謝しています。これからは、私も自分の力で石巻に恩返ししていけるように頑張ります!日本語ももっと上達させたいし、石巻弁も勉強中!

今後は、Reborn-Art Festivalや牡鹿半島の自然・アート・教育資源を活かしながら、外国人向けの深掘りツアーや地域交流イベントを企画していきたいと思っています。東北ガイドとしての経験と、海外の視点を活かし、日本中や台湾の人たちに石巻の魅力を伝えていけたら嬉しいです。石巻に“台湾風の元気”を少しでも吹き込めるように、これからも全力で頑張ります!

人生初の芋煮会、隊員研修で体験しました!

陳 䒕帆
一般社団法人Reborn-Art Festival(受入先)
http://www.momonouravillage.com/
台湾脱OLです。日本に来る前は建築業に携わり、建物の構造安全や制震・免震装置の導入などに関わってきました。もともとは台湾の会社に1年だけ休みをもらって、ワーキングホリデーで日本に来たのですが、気づけば東北にすっかり魅了され、縁あって石巻に移住することになりました。行動力だけは誰にも負けません!

移住のことならどんなご相談でも引き受けます。
お気軽にご連絡ください。

移住コンシェルジュとは?

最近の記事

  • 関連記事

アーカイブ

PAGE TOP