みなさん、はじめまして。石巻市地域おこし協力隊コーディネーターの三上と申します。具体的な業務は隊員募集から隊員の個別サポート、研修や広報まで幅広く柔軟に何でも担当でやっております。
この活動レポートも回を重ね、徐々に伝わっているのでは?と勝手に思っておりますが、石巻市の協力隊はとってもいい感じです。現在の隊員数は7名、そこに内定済の方も含めると、今年度中に15名まで増える予定です。
年齢層も幅広いのですが、特に20〜30代の若い世代が増えており、移住元も様々で全国各地から集まっています。モチベーションが非常に高く、それぞれの持ち場で精力的に活動し、存在感も徐々に増しています。すごくいいメンバーが揃い、すごくいいチームになりつつあります。

協力隊制度は、他地域から石巻に移住した上で、地域の仕事に就く取り組みです。つまり、隊員は仕事も住む場所も変えて、この地域に来ています。基本的には3年間の活動となるため、少なくとも3年はそのような生活になることを理解した上で来ています。これは、「人生をかけた決断」とも言える、物凄い覚悟が必要なことだと私は思います。
そのような隊員に対して、私が関わる姿勢として大事にしていることは、そうした背景を十分に理解した上で、私も覚悟と責任を持ち「情熱的」に取り組むことです。隊員と同じ、いや、それ以上の熱量を込めてサポートに取り組むからこそ、隊員がより活躍できるフィールドが作れるのだと考えております。そのため、可能な限り、できることは何でもやるスタンスです。時には歯を食いしばり、できることを市役所と事務局を中心に、隊員の受入先も巻き込みながら実行し続けています。

とはいえ、サポートも含めてまだまだこれからだとも思っています。協力隊の隊員任期は3年です。3年もある!と思われる方も多いのですが、「3年しかない」の方が実際には合っています。ミッションにもよりますが、隊員は自分で事業を作るケースが多く、その場合、1年目は準備、2〜3年で事業実施になります。会社でいえば2期しか試行回数がありません。
このような事業作りなどのサポートは特に不足していると考えています。また、事業作りの支援メニューが充実した場合、隊員の活動がより地域にインパクトを残す可能性も高まると思っています。そうなれば、任期終了後もより地域で活躍できるようになり、その活躍が新たな隊員を呼び込む原動力になります。新たな隊員が増えれば、また地域に新たな風を運ぶ役割を担います。そうして協力隊制度が地域に風を送り続ける仕組みとして機能するのではないかと妄想しています。
そんな未来も想像しながら、まずは今いる隊員が「この地域を選んで良かった」と思ってもらえるように、引き続き覚悟と責任を持ち、情熱的に取り組んでいきたいと思います。
三上 和仁
面白い人が活躍できる街にする共同事業体
(石巻市地域おこし協力隊事務局)
1983年生まれ。宮城県柴田町出身。合同会社デザインナギ代表。震災を機に2011年東京から石巻に移住。デザイン業を営む中で、クライアントの内面を探求する手法としてコーチングに出会い、パーソナルコーチとしても活動中。石巻市地域おこし協力隊のサポート担当。