「ありがとう!石巻」
特定非営利活動法人まなびのたねネットワークでの活動を通して、インターンを含めた1年半、この石巻でたくさんの思い出を作ることができました。この度、9月に地域おこし協力隊を卒隊することを決意しましたので、感謝の気持ちを込めて、今回はご挨拶させていただきたいと思います。
地域おこし協力隊として、私は学校に通えない子ども・若者が抱える孤立問題をミッションとして、フリースクール「ぱるむ」の運営をはじめ、高校生や若者の居場所づくりに取り組み、かけがえのない時間を過ごすことができました。

学校という枠組みを離れ、子どもたちとじっくり向き合う中で見えてきたのは、教員時代には気付けなかった子どもたちの等身大の悩みや、学校外で見せる素直な表情でした。決まった形がないからこそ、それぞれのペースで待つことを大切にしながら、深く心を通わせることができると実感しています。それぞれの新たな才能を見つけるためにも、「どんな子にも、心から安心して居られる場所が必要である」と、確信を得ることができました。

また、フリースクールやしゅろハウスで一緒に活動してきたスタッフの仲間から、たくさんのことを教えていただきました。子どもたちとの関わり方を、一緒に考え、時には迷いながらも、それぞれの視点や経験を持ち寄って、子どもたちにとって何が大切なのかを考えてきました。日々の何気ない会話や一緒に過ごした時間も含め、一緒に場をつくっていく中で、私自身も成長することができたように感じています。こうして出会い、一緒に働けたことは、これから先も大切にしていきたい宝物です。
そして、子どもたちと共に地域の方々と触れ合う中で、「地域全体で子どもを育てる」という温かい石巻のみなさんの価値観を肌で感じることができました。いつも優しく迎え入れ、一緒に見守ってくださった方々には感謝の気持ちでいっぱいです。

最後に、それぞれのビジョンに向かって石巻の地で奮闘する協力隊の仲間の姿からも、何度も背中を押してもらいました。たくさんの人たちと過ごす貴重な機会があったからこそ、私は、「地域とのつながりを大切にし、地域で子どもたちを育てられる教員になりたい」と、再び歩み出す想いに至りました。
石巻で感じた温かいつながりやフリースクールやしゅろハウスで出会った子ども・若者たちとの景色、そして大切な仲間との絆を胸に、これからは養護教諭として、目の前の一人ひとりに優しく寄り添える自分で在りたいと思います。石巻で育んだ宝物を、これから出会う子どもたちへしっかり還元することができますように。本当にありがとうございました。


宮野弥生
特定非営利活動法人まなびのたねネットワーク(受入先)
https://manabinotane.net/project/third-place/
当時中学生だった妹の不登校をきっかけに、子どもの不登校支援に関心を持つ。看護師、養護教諭として16年勤務しながら、難病だった父の他界を経て、自身の使命に辿り着く。現在は、心の変化に寄り添った子どもたちの居場所づくりを目指し、活動している。
